「家族の“呪縛”をアートで解く」― 毒親に傷ついた人たちが、自らの表現で語るアートフェスを開催
2025年10月20日 浅色デザイン
今年で第8回目となる「毒親アートフェス」は、虐待を生き抜いた人々が当事者の目線から絵や写真、文章など様々な形で表現した作品を展示する公募展を熊本県立美術館 分館にて開催します。
■社会の中で見えにくい「家庭の暴力」
家庭の中で起きる虐待や支配は、外からは見えにくく、当事者が孤立しやすい問題です。
近年「毒親」や「親ガチャ」という言葉が広まりつつありますが、依然として「親だから許すべき」や「家庭の問題は外に出すべきではない」といった同調圧力が根強く残っています。
昨年のこども家庭庁のデータによると、
日本の虐待による死亡件数は年間70人以上、つまり5日あたり1人の割合にのぼります。
こども虐待による死亡事例等の検証結果等について(第20次報告)の概要 【令和6年9月】
https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/0ce6ac80-4576-40d3-a394-7efa5c0037fb/fa1a11cd/20240910_councils_shingikai_gyakutai_boushi_hogojirei_20-houkoku_11.pdf
■「語れない痛み」をアートで表現する、新しい形の社会対話へ
“家族”という言葉の裏に、語られない苦しみを抱えて生きる人がいます。
「毒親アートフェス」は、そうした家庭環境に傷ついた当事者たちが、アートを通じて自らの体験を語るための場です。
絵画・写真・詩など、多彩な表現によって「心の傷」と「再生」を可視化し、
アート作品を通して社会に共有することで、見る人自身が家族とは何か、愛とは何かを見つめ直すきっかけになれば幸いです。
■主催より
「毒親」というテーマは、今やテレビの中や一部の家庭の問題ではなく、
人間関係・教育・職場・地域など、社会構造にも根付く課題の象徴です。
家族という言葉のもとに傷ついてきた人たちが、自分の声を取り戻すこと。
多様性を認めること、人としての尊厳を守られること、それらは社会にとっても癒やしになるのではないかと思います。
今後もこの毒親アートフェスを通じて、生きやすい世の中の一助になれればと願っております。
今年のテーマは「孤独」と「居場所」で全国各地から集まった総数15作品。
この機会にぜひご覧になってください。
・展示詳細①
2025年10月22日(水) ~ 10月27日(月)
鶴屋東館8階ふれあいギャラリー
・展示詳細②
2025年11月5(水)~11月9(日)
平日/9:30~18:30(入館は18:00まで)
土・日・祝/9:30~17:15(入館は16:45まで)
熊本県立美術館分館 1Fギャラリー(正面玄関から入って左手)
・毒親アートフェスホームページ
https://dokufes.com/art-fes/
提供元:
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